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アパートの売却

ここでは、アパートを売却する際のポイントについてまとめています。

アパート売却の際に知っておくべきこと

アパート1棟を売却する際におさえておきたい最低限のポイントは、以下の4点です。よく確認しておきましょう。

1.アパート1棟の査定は案外難しい

アパートの査定額は、一般住居の査定とは違って、簡単に金額が出るものではありません。なぜならそこには、「将来の収益性」、つまり利回りが絡んでくるからです。

アパートの地域、築年数によっても査定額には大きな幅があります。利回り10%でも十分というアパートもあれば、15%でも低いというアパートもあります。

買主が投資家である以上、想定利回りが物件価格に与える影響は非常に大きいと心得ておきましょう。

査定方法を知る

原価法

原価法とは、不動産の再調達した場合の原価を求める鑑定評価手法の1つです。

この手法では、仮に再度同じ建物を新しく建築(建物)を行った場合の原価を求めます。これに築年数を考慮して減価修正を行い、試算価格を求めます。

つまり同じ住宅を同じ場所に建てた場合の費用を調べて、新築後の築年数とともに低下する価値を減額してから、対象となる不動産の価値を推定します。

この手法は、建物など再調達原価の把握や減価修正が可能な不動産の場合には有効ですが、土地は再調達価格の把握はできないため不向きです。

取引事例比較法

取引事例比較法とは、売却予定物件周辺の取引事例の情報を基準として、対象不動産の試算価格を求める鑑定評価手法の1つです。

この手法では、まずは多数の取引事例の情報を収集した中から、適切な事例を選定します。そして取引の内容の中に特殊事情や不動産売買に関するさまざまな契約などの時期を修正を行って標準にします。地域や場所などを考慮して価格を算出します。

収益還元法

将来、期待できる収益を元に、利回りを想定して対象不動産の試算価格を求める鑑定評価手法の1つです。収益還元法には直接還元法とDCF法という二つの方法に分けることができる算出の仕方が異なります。

アパートなどの、いわゆる収益物件と呼ばれるものに関しては収益還元法が用いられます。

将来、収益が期待できる条件をどれくらい備えているのかを見ていきます。

  • 部屋数
  • 家賃
  • 満室になった場合の収入
  • 現在の入居率
  • 将来の入居率の見込み

などを元にして、売却価格を算出します。

成功のポイント

アパートの売却に関しては一般的な居住目的の不動産と異なる販売活動を行う不動産会社が多いものです。一般的な居住目的の不動産の場合は、多くの媒体を活用しての販売活動が有効だといえます。少しでも多くの人の目につくように周知させることが大切だからです。ところがアパートを1棟購入するのは投資家です。

最近では投資物件を紹介するサイトなどもありますが、やはり信頼できる不動産会社を介して情報を得ているという人が多いものです。

そのため、不動産会社は収益性など条件の良い物件は特に、すぐ投資家に情報を提供します。場合によっては媒介契約からレインズに登録されるまでの法定期限(専属専任媒介契約:5日、専任媒介契約:7日)前に、既に物件の情報を投資家に伝えられていて、誰にも知られないうちに買取が決定しているということもよくある話です。

そのため、投資物件の仲介実績がある、投資家とのパイプを持っているような不動産会社を仲介依頼することが成功のポイントです。

2.高い査定が付くアパートの条件とは

アパートの売買は投資対象の売買ということになるため、将来の利回りが少しでも高く想定される物件ほど、査定価格も高くつきます。

具体的には、過去・現在・将来見込まれる入居率、賃貸需要の伸び、高い家賃を取れる正当な理由などです。

ただし、どれだけ高い入居率を示していたとしても、家賃滞納が多い物件の場合は、査定のマイナス要因となります。アパート住人に連帯保証人がついているかどうかも、査定に影響を与えてきます。

成功のポイント

「高額査定されるアパートの条件」を常に意識することが大事です。投資家に「買いたい!」と思わせることができるような物件なのかどうかをシビアに見極めていかなくてはなりません。

  1. 常に満室状態で、空室が出てもすぐに入居者が見つかるなど、入居率がよい
  2. 現在だけではなくて、将来的にも賃貸需要の見込みがあり、安定している
  3. 家賃を高く取れる条件(設備、広さ、デザイン性、利便性など)が複数ある

投資用物件なので、当然投資家も「儲かる物件かどうか」を判断します。買主である「投資家の目線」を持つことが大切です。

ある投資家の話…

投資物件の購入に際して、必ず内覧の時以外にも何度か足を運んで、購入を検討している物件の「素の状態」をよく見てから判断します。その際、まず見るのはアパートのエントランスや階段などの共用部分。賃貸物件などで気になるのがエントランスの状態です。

外からでも見えるようなアパートの「顔」ともいえる重要な部分であるにもかかわらず、入居者のポストにたくさんチラシが詰まっていたり、ポストの目の前にダンボールで作ったゴミ箱が置かれていたり、ゴミが散乱していたりといった物件も少なくありません。そのようないい加減な状態にしておくようなオーナーからは買いたくないです。入居率や入居者などに問題がある場合が多いからです。「数字を見るまでもない」というのが正直なところです。

3.古い物件だからといって買主が敬遠するわけではない

アパートは、築年数が古いからと言って売れにくいというわけではありません。なぜなら、そこには減価償却に関わる大きな節税効果が期待できるからです。

木造アパートの減価償却期間は22年です。そのため、築23年以上の物件の場合であれば、最短4年で減価償却をすることができます。これは買主にとって、大きな節税効果をもたらします。

この節税効果を狙って、むしろ古いアパートを物色して購入し続ける投資家もいるほどです。

収益不動産の取り扱いを得意としている不動産会社は、当然投資家とのつながりを持っています。特に、収益用アパートを自社で企画して建設しているような不動産会社は、それだけ投資家からの需要があるということです。

投資家の中には償却しやすい中古アパートを探している人もいますので、そのような不動産会社が持つ投資家との繋がりを利用させてもらうのが賢明です。

4.アパート売却時にかかる諸費用

アパートを売却する際には、もちろん売却代金という収入もありますが、一方で様々な費用も発生します。

具体的には、仲介会社に支払う手数料、金融機関に支払う一括繰り上げ返済手数料(ローン残債があり、かつ一括返済をする場合)、売却によって生じた譲渡益に対する税金(所得税と住民税。ただし、利益が生じた場合)、印紙税などです。


アパートを売却する際には、他にも様々なポイントがあります。アパートを含めた収益物件の査定は特殊で難しいため、売却を検討している方は、専門の不動産売却会社に査定を依頼しましょう。

売却会社を選ぶ際には、高額での売却実績が豊富な業者がおすすめです。また、不動産売買はスピード勝負の一面もありますので、対応がスピーディな業者を選ぶようにしましょう。

アパート売却時にかかる諸費用のまとめ

  1. 仲介手数料
  2. 一括繰り上げ返済手数料
  3. 譲渡所得税
  4. 印紙税
  5. 消費税
  6. 抵当権抹消登記のための登録免許税

アパート売却の流れ

ステップ1:情報収集

まず行いたいのが入念な情報収集です。自分が売却を考えている物件の周辺にある同様の物件の販売価格を調べてみましょう。

築年数、部屋数、間取り、駅までのアクセスや周辺環境などの違いも加味しながらおよその相場を把握しましょう。希望する売却価格は、少し幅を持たせて設定します。「この売却価格の範囲内で売却できれば良い」というように、想定する売却価格の範囲を設定しておくようにすると良いでしょう。

また、自分が設定した売却価格の根拠を意識することも大切です。なぜこれくらいの価格で売却できると判断したか、という根拠をまとめておきます。

ステップ2:査定

情報収集をして、およその売却価格の想定範囲を決めたところで、不動産会社に査定を依頼します。通常、数社から査定をしてもらい、査定額や担当者の対応などの違いを比較検討して、最終的にどの不動産会社に担当してもらうのかを決定します。まず手軽に査定を行うことができる一括査定サイトなどを利用してみるのもおすすめです。

査定を依頼すると、当然全ての会社から、さらに詳しい査定や説明などの連絡がきます。ここからが大切なところです。担当者と直接やり取りを交わす中で、信頼できる不動産会社と担当者を選定していかなくてはなりません。

ステップ3:媒介契約

査定によって売却価格が分かったら、どの不動産会社と媒介契約を結ぶのかを決定します。

不動産の売却で、媒介契約を結ぶ不動産会社を決定するときに、よく言われるのが「査定額が一番高いから」「査定後、一番早く連絡をしてきてくれたから」「担当者が自信たっぷりで、押しが強い感じだったから」というような理由で媒介契約を結んでしまって失敗をしたという話です。特に不動産の知識があまりない、というようなアパートのオーナーなどは注意が必要です。「売れるだろうか」「できるだけ高額で売りたい」という不安や願望だけでは不動産会社を決定する際に、失敗するリスクが高まります。契約前なら違約金などの費用は発生しませんから、契約を結ぶ前に少しでも不安に思うことがあれば、不動産会社を変更しましょう。

不動産会社の担当は、調子の良いことばかり言うのではなく、査定額に関しての根拠をしっかりと説明できるかどうか、良いことばかりではなく、物件に関してのマイナスポイントも冷静に捉えてアドバイスなどを丁寧にしてくれるかどうかということを見てみましょう。ましてアパート売却は戸建て住宅と異なる部分がありますから、「アパート売却のコンサルタント」のような信頼できる知識と経験がある人が望ましいでしょう。

媒介契約にもいくつか種類がありますので、ご紹介します。

専属専任媒介契約

仲介を一つの不動産会社に依頼する契約のことで、他社に仲介を依頼することはできません。仮に売主が買主を探してきたとしても、契約した不動産会社を通す必要があります。

専属専任媒介契約は拘束力が強いという特徴がありますが、その分不動産会社は販売活動を優先的に行うなど、一般媒介契約と差別化を図る不動産会社が多いようです。契約の種類で迷ったら、契約内容に関してもよく聞いてみましょう。

専任媒介契約

専属専任媒介契約とほぼ同じ内容の契約ですが、売主が直接買主を探してきた場合は不動産会社を通すことなく契約することが可能で、専属専任媒介契約よりも拘束力は弱めです。

一般媒介契約

不特定の不動産会社に仲介を依頼することができる契約のことで、基本的には自由で拘束力が最も弱い契約です。その中で物件の購入希望者(買主)が見付かった不動産会社と最終的に取引を進めていくことになります。自由で良さそうですが、一般媒介契約は不動産会社としても優先順位が低いことが多く、物件によっては契約期間内に売却できないということもあります。

ステップ4:販売活動

不動産会社と媒介契約を結ぶと販売活動が開始されます。

一般的には

  1. webサイトに物件情報を公開する
  2. 新聞折り込みチラシに掲載する
  3. 各種ポータルサイトなどへ登録する
  4. レインズ(不動産流通標準情報システム)へ登録する
  5. 店舗で物件購入希望者への物件紹介など

このように、さまざまな方法で物件を周知させ、販売活動を展開していきます。

ステップ5:売買契約

購入希望者が内覧を済ませて購入が決定した場合、売買契約を結びます。基本的には不動産会社に任せれば完了します。

ステップ6:手続き、支払い

売買契約の内容にしたがって支払いや引き渡しなどの手続きが進められます。不動産会社にも仲介手数料などを支払います。

アパート売却の要は「利回り」

アパートなどの収益物件を売却する場合、通常の居住用物件と異なり「利回り」という客観的な数字で価値が決まってしまいます。

たとえば築年数が経っているようなアパートでも、入居率が高く、利回りが良い物件であれば、売却価格を上げても利回りをキープすることができますが、築浅の物件でも入居率が低く、利回りも低ければ、売却価格を下げないと売れる利回りにはならないのです。つまり、「空室がない」ということがアパート売却には何よりも大事なのです。空室を作らないための努力をしてきたかどうかで、売却価格にも大きな違いが出てくる可能性が高いのです。

東京の不動産売却会社3選

オフィスパートナー

常に相場より高値での不動産売却を目指している。購入希望者と直接交渉し、売り手と買い手の希望を汲み取ってすり合わせてくれるため、実際の売却額も相場より高めのケースが多い。

レッツクリエイション

売り手の希望に合わせて、3種類の売却コースを用意している。リフォーム・リノベーション後の売却にも対応。

住友不動産販売

全国に250を超える店舗を持つ大手不動産業者。仲介業者でNo.1の実績は信頼度が高い。